耐震・防災・維持管理
日本では20世紀以降、耐久性に優れた鋼やコンクリート製の構造物を大量にストックしてきました。これらは、わが国の近代化を支え、人々の生活の豊かさに必要不可欠となった社会資本です。
現在、これらの多くが経年化してきていますが、これから加速的に進む少子高齢化社会の中でスクラップ&ビルド方式での再構築が困難な時代になり、ストックインフラの維持管理は急務となっています。
私たちは、近鉄グループの一員として、鉄道構造物という、供用年数が長く構築年代ごとに異なる形式やさまざまな材質を用いた構造物の維持管理に携わってきました。そこで培われた技術・実績を基に、限られた予算の中で何ができるのかを考えてまいります。
- 主な業務実績
-
■ ライフサイクルコストの低減方法の技術提案
■ 構造物の健全度調査における衝撃振動試験
■ 電磁波探査によるトンネルの変状調査
■ 供用年数の長い構造物の調査・劣化予測・健全度評価
■ 耐震性能の回復・向上を目的とした補修・補強方法の提案
■衝撃振動試験(IMPACTⅡ)
衝撃振動試験とは、構造物に重錘(通常30kg)を衝突させ、その時に発生する構造物の振動波形をセンサーでとらえ、これをフーリエ変換することで構造物の固有振動数を測定する非破壊検査です。
固有振動数は、構造物や基礎地盤が損傷を受けた場合変化するので、構造物の健全時にこの固有振動数を観測しておくことで、数値を比較することにより将来にわたり構造物の健全度を評価することができます。
衝撃振動試験とは、構造物に重錘(通常30kg)を衝突させ、その時に発生する構造物の振動波形をセンサーでとらえ、これをフーリエ変換することで構造物の固有振動数を測定する非破壊検査です。
固有振動数は、構造物や基礎地盤が損傷を受けた場合変化するので、構造物の健全時にこの固有振動数を観測しておくことで、数値を比較することにより将来にわたり構造物の健全度を評価することができます。
■電磁波(レーダー)探査
トンネル覆工と地山との間の空洞を探査するために、非破壊検査法として電磁波による探査を実施しています。アンテナは対象物表面に密着して測定するダイポールアンテナであることから、トンネル壁面に人力もしくは台車を使い、密着させながら移動し測定します。アンテナの周波数は、400MHzから1500MHzまで4種類あり、状況に応じて使い分けています。最近では、ブロック積トンネルの目地切れの探査にも活用しています。
トンネル覆工と地山との間の空洞を探査するために、非破壊検査法として電磁波による探査を実施しています。アンテナは対象物表面に密着して測定するダイポールアンテナであることから、トンネル壁面に人力もしくは台車を使い、密着させながら移動し測定します。アンテナの周波数は、400MHzから1500MHzまで4種類あり、状況に応じて使い分けています。最近では、ブロック積トンネルの目地切れの探査にも活用しています。
■赤外線サーモグラフィー法による調査
コンクリート構造物にクラックや内部空洞などの欠陥があると、日照などの熱エネルギーの伝導にムラが生じるため、健全部に比べ温度上昇に差が生じます。この温度差を観測することで欠陥部を検出する調査方法が赤外線サーモグラフィー法です。
この方法は、構造物から離れた位置で赤外線カメラによって調査を行う非破壊検査で、足場などの仮設備を必要としないため、高架橋のRC高欄や河川内の橋脚等への適用が期待されます。
コンクリート構造物にクラックや内部空洞などの欠陥があると、日照などの熱エネルギーの伝導にムラが生じるため、健全部に比べ温度上昇に差が生じます。この温度差を観測することで欠陥部を検出する調査方法が赤外線サーモグラフィー法です。
この方法は、構造物から離れた位置で赤外線カメラによって調査を行う非破壊検査で、足場などの仮設備を必要としないため、高架橋のRC高欄や河川内の橋脚等への適用が期待されます。